フレッツ光ネクストギガスピードの速度測定
NTTについての記事です。
NTT東日本がこの度下り最大1Gbpsの速度を誇る「フレッツ光ネクストギガスピード」プランを発表しました。
実際に速度を測定してどの程度の速度が出ているのか調べました。参考程度で見ていただければと思います。
環境
ボトルネックがなるべく発生しないようにギガスピードに対応しているひかり電話ルータ(PR-500シリーズのルータ)とPCをカテゴリー5eのEthernetケーブルを使って接続し有線LAN環境で測定します。
1Gbpsの速度を最大限引き出す為の条件が揃っていなければ何かしらが足を引っぱることになり1Gbpsの速度を出そうにも出す事ができません。
速度を最大限引き出す条件
- クライアント端末のNICが1000BASE-Tに対応している事。
- ひかり電話ルータが1000BASE-Tに対応している事。(PR-500シリーズのルータ)
- 有線ならばLANケーブルが1000BASE-Tに対応している事。カテゴリー5e以上。
- LANケーブルが100メートル以下である事。
- 無線で利用する場合はIEEE802.11acにWi-Fiアクセスポイントとクライアントが対応している事。
速度測定
IPv4 ISP経由での速度
IPv4ISP経由での測定を行います。ここでは一般的に使用するインターネットの接続速度がどれくらいか判断できます。ISPによって多少の差が生まれる可能性がある要素です。
測定 | 速度 |
1回目 | 92.298Mbps |
2回目 | 91.702Mbps |
3回目 | 92.381Mbps |
平均 | 92.127Mbps |
IPv4 フレッツ網内での速度
IPv4通信でフレッツ網での速度測定。ここではIPv4通信で接続されたフレッツ網内での回線速度を測ることができます。測定1と比較するとNTTの網内での速度測定になりますのでIPv4通信の純粋な速度が測れます。
フレッツ網内の速度測定を行う場合はフレッツ網内への接続をするためのセッションが必要になります。セッションとはPPPoE接続のことでフレッツ網内にあるPPPoEサーバに接続をすることでセッションが無いとIPv4のフレッツ網内にアクセスすることができません。
セッションはルータやパソコンに設定をすることができます。
PR-500xxやRT-500xxなどのルータを使用している場合はルータに設定する方法を下記のリンクにまとめておきます。
- PR-500KI PPPoEマルチセッション設定でサービス情報サイトへ接続する方法
- PR-500MI PPPoEマルチセッション設定でサービス情報サイトへ接続する方法
- RT-500KI PPPoEマルチセッション設定でサービス情報サイトへ接続する方法
- RT-500MI PPPoEマルチセッション設定でサービス情報サイトへ接続する方法
測定 | 速度 |
1回目 | 94.86Mbps |
2回目 | 94.91Mbps |
3回目 | 94.64Mbps |
平均 | 94.80Mbps |
IPv6 フレッツ網内での速度
IPv6通信でフレッツ網内での速度測定。ここではIPv6通信で接続されたフレッツ網内での回線速度を測ることができます。
IPv6通信網内にある「サービス情報サイト」で計測しています。
測定 | 速度 |
1回目 | 770.67Mbps |
2回目 | 751.75Mbps |
3回目 | 703.47Mbps |
4回目 | 701.63Mbps |
5回目 | 702.84Mbps |
平均 | 726.06Mbps |
測定結果を終えて
ここまでの測定を終えてわかった事はIPv4通信環境ではそれほどの速度が出ている訳ではなく大体100Mbps以内の速度で通信しているようです。この速度でインターネットをするならフレッツ光ネクストの最大下り速度200Mbpsと比較しても大差がない状態です。
フレッツ光ネクストギガスピードの恩恵が受けられるのは計測結果の数値でもわかる通りIPv6通信を使った時になります。IPv6環境の平均通信速度は726.06Mbpsというとてつもない速度ですのでギガスピードでの通信を取り入れたいならばIPv6通信環境に移行することで実現出来るかと思います。IPv6通信の導入にはインターネットサービスプロバイダーの対応状況にも影響を受けるため契約中のプロバイダに確認してIPv6通信対応のプラン等に変更すると良いと思います。
また、今回は有線LAN環境での測定でしたが、無線LAN環境で高速通信を構成するにはIEEE 802.11acの無線LAN環境が必要となります。IEEE 802.11acは理論値1.3Gbpsの伝送速度を提供しますのでフレッツ光ネクストギガスピードの1Gbpsの能力を最大限利用する事ができるようになります。無線LANで伝送速度を損なわないようにしたい場合はフレッツのオプションサービスで提供されるSC-40NE「2」の無線LANカードアダプターをひかり電話ルータに装着して使うか、市販品のIEEE 802.11ac対応の無線LANルータを用意して使うといいです。
SC-40NE「2」NTT東日本サポート情報
SC-40NE「2」 NTT西日本機器情報ナビゲーション
実際、一般の家庭内での利用でこれほどの速度が必要になる事のは稀で、これまでの「フレッツ 光ネクスト」200Mbpsプランでも十分に対応できるという考えに至ります。
4Kのストリーミングメディアの再生やダウンロードといった大容量データの送受信の機会が増えてきたときに需要が増えそうだと思います。
ここまでの結果は通信環境によって違いがありますので参考程度でお願いします。